セゾンさゆりのブログ 2024.5.30

Sayuri Baird

ベアードビールファンの皆様へ、 

5月25日(土)&26日(日)に行われたベアードブルワリーガーデンズ修善寺の10周年祭は、両日共に天候にも恵まれ、延べ500名以上のお客様に足を運んでいただき、大盛況のうち、無事終了しました。この週末は各地で多くのビールイベントが行われている中、修善寺までお越しいただいたファンの皆様に心より感謝いたします。ベアードOB/OG、そして多くの出資者の方々も参加してくれました。皆様本当にありがとうございました!そして何より、今年は大きな事故も、事件もなく、一人の泥酔者も出ず、皆さんが笑顔で帰路に着くことができたことに、一番ほっとしています。

今年は伊豆・修善寺に移設して10周年ということで、地元の方達にも感謝の気持ちを伝えたいと、伊豆市の菊池市長様をお招きし貴重なお言葉をいただいたり、オープニングパフォーマンスとして天城連峰太鼓さんへ出演を依頼し、若者たちの規律正しく情熱に満ちた力強い演武を披露していただいたり、伊豆の恵みの豊かさを伝える地元の飲食店様にも出店していただきました。多くのベアードファンの皆様にも、伊豆の素晴らしい伝統と文化をお伝えできたのではないかと思います。その他のフードベンダーも初出店あり、毎回おなじみの人気店ありと、多種多様でした。出店者の皆様、イベントを盛り上げていただき、ありがとうございました。笑いと演技で楽しませてくれたパフォーマーの皆様にも大きな拍手と感謝を贈ります。そのプロフェッショナルな姿勢に感動しました!

 

今年のテーマは「Lovin‘ Baird」ということで、私達からお客様へ、お客様から私達へ、愛を分かち合うイベントとなりました。
これをテーマにしたのは、10周年の節目ということと、もう一度、私達自身のビールへの愛情や将来のビジョンを確かめ、ベアードファンの皆様からの愛を感じ、これからの10年へ期待と希望を抱くための道しるべとしたかったからです。 

「世界一美しいブルワリーをつくる」という目的で、自然豊かなこの地へ移転し、無農薬でのホップや果樹の栽培、キャンプ場の復活と、思い描いてきたことをひとつずつ実現してきました。しかしすべてが計画通りだったわけではありません。当初予測していたほど市場の成長が著しくなく、売上が伸び悩み、事業が苦戦していた中、時を同じくしてアメリカ留学中の次女の突然の希少がん宣告、日本での約1年半の闘病生活、そして永遠の別れと、ビジネスとプライベートで暗闇の中に突き落とされた2018年春。それでもLife goes on、時は止まってくれません。暗闇の底から抜け出し、6月にはキャンプ場を復活させ、少しずつ事業が軌道に乗り始めた矢先の2020年、今度はコロナの感染拡大による売上げの激減。売上は40%も落ち込み、修善寺に移転してきた時点へと逆戻りしてしまいました。現在もまだ影響は続き、80-90%まで持ち直しても、まだ残り10%はコロナ前に戻っていない状況です。そして戻ったらまたそこからがリスタート。この醸造所が作り出すことのできる容量や売上目標へ向かって、志高く、進んでいくしかありません。時には弱音を吐きたくなる時だってあります。でもいつだってベアードは立ち止まらず進化していく。その意志を貫いていきます。 

 

10周年祭で出会った多くのファンの皆様の笑顔や温かい言葉を通して、その思いを再確認し、次世代へベアードビールを繋いでいくための強い力が湧いてきました。そんな中でも私のこころに残っている言葉があります。 

「ベアードビールはただ美味しい、っていうだけじゃないんだよなぁ。なんでこんなに楽しいんだろう!すごく心が満たされ、豊かになる。うまく言えないんだけどさぁ。」 

ベアードのホームページに創業時から書かれている言葉があります。「”Celebrating Beer”. ビールを祝福する。ビールを楽しむことにより、その時がいっそう豊かで実り多いものになると信じている」と。 

まさに私達のこの想いが、伝わっているのだなぁと、感激しました。 

 

 

私とBryanのベアードビールの旅路は、今まで出会ったすべての方々との縁と、ベアードビールを愛してくださるファンの皆様に支えられ、ここまで来ました。ビールを囲んで温かくて楽しいコミュニティも出来上がってきました。日本のクラフトビール市場を変えたい、と20年先の未来を見据えて始まったBryanの強い意志が、次の世代に繋がり、いつかアメリカのように普通に選択肢としてクラフトビールがある、そんな世界が近い将来実現することを楽しみに、これからも邁進していきます! 

ベアードさゆり

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